【鉄コレ】10系(OS10)をつくる(完成!)

2022/03/10

長野電鉄

 昨年末から作り始めた長電のOS10がようやく完成しましたのでお披露目です。Twitterに製作記は書いていたので、ひとまずいきなりの完成記事ですが、ゆくゆく余力があればブログにも書こうかと。


 短編成モノの鉄コレを気軽に弄ろうシリーズ、前回作った富士山麓に続き、今回も甲信越からエントリーされました。短くてサクッと作れる、金属キットより鉄コレからのほうが作りやすいカタチ=丸っこい・張り上げ屋根、このあたりが選定理由ですが、もちろん昔から気になってた車両でもあります。


 製品の印象把握は素晴らしいため、造形はほぼ弄っていません。それゆえ、パッと見これ加工してるの?という雰囲気ですが、よく見れば手が入ってるねぇ…と言わせる作品を目指しました。バンパーが謎に銀色なのはぼくの好みで。ちょっとした自己主張です。

 製品を手に取ったときに非常に気になったのが、塗装の乱れとスケスケの赤色。したがって、前回の富士山麓とは違い塗装は全剥離し、クリーム4号+白と赤2号で丁寧に塗り直しています。新車?であってもいつもの如く仕上げはフラットで、重量感を出したつもり。
 クリームは迷いに迷って白を加えましたが、いざ赤と組み合わせれば意外と濃いめ(=クリーム4号ストレート)でもよかったかなぁ…と少し後悔。濃い色との組み合わせでは、実際よりも薄色に錯覚してしまいますね。

 塗装で鉄コレらしさを消すのと同じく、車体の「スキマ」を消すのも最近の定番加工。すなわち、一度製品の屋根板を接着し、雨樋を全て削って車体との隙間を埋めた後にプラ棒にて雨樋を再生するという工法です。この車体のカチッとした一体感が出来て初めて、鉄コレの「模型」化なのだと最近思ったり。

 雨樋と配管の様子を俯瞰にて。基本的には製品のモールドをなぞる形で配管は引き直しています。メインは0.4mm真鍮パイプ、その他0.1〜0.3mmを各種使い分けるいつもの構成です。ベンチレーターはトミックスのものに交換、ランボードはプラ材から、といったようにこちらもいつもどおり。手慣れた、ストレスフリーの工法です。

 妻面からも眺めてみる。塗り分け線に近い手すりは車体との別塗りして最後に取り付けてます。ホロはクロポのものより。日車製だから多分丸っこいホロかな?

 前面周りの雨樋も、プラ材にてそれらしく作り直してあります。実車は後年、いかついアンテナが載せられたみたいですが、ごちゃごちゃしちゃうので省略しました。
 前面ガラスはワイパーを削ってひたすら磨き、手元にあったクロポの名鉄7300用のものを取り付け。窓下手すりもたまたま寸法の合うものがあったので別体化してみました。行き先ステッカーもたまたま手元にGMのマッコウクジラ用があったので助かりました。

 下回りは鉄コレ用をそのまま使いましたが、床下機器はそれらしくパーツを選定。制御器はなんかのパーツの切り継ぎで作ってあります。
 インレタはあまぎからそのものズバリの製品が出ているので難無く片付きました。クツズリの銀はいつものようにマスキングしてのエアブラシ塗りで。筆塗りヘタクソなぼくにとっては、急がば回れな塗り方です。

 地方私鉄がまだまだ元気だったころ。自社発注の大型高性能車たちは、大手にも引けを取らない名車揃い…。

 金属キットの質感に惚れて、最近はもっぱらそちらがメインの工作ですが、鉄コレの印象把握の良さもやはり捨てがたい。ガチガチの細密工作ではなく、製品の良さを自分色でさらに引き立てるような「N化」といったところでしょうか。
 ちょっと肩の力を抜いて地方私鉄の新しい丸っこい車たちを…という今回のような製作テーマはいい気分転換になりますね。下仁田とか稲荷町とか西大寺とか千代田…。お次の鉄コレネタはこのあたりから、でしょうか。